2011年1月12日水曜日

子供の勉強に「ふりかえり」を導入してみた。

恥ずかしい話、わが息子の「勉強しないっぷり」は筋金入りだ。

現在、中学2年生の3学期。そろそろ進路を考えなければならない時期。
しかし、それまで殆ど勉強しなかった息子は「進学できる高校はありません」と宣言されてしまった。

「いつか本人もやる気になってくれる」と信じて放置していたが、いよいよヤバくなってしまった。f(^^;

嫁からも、「もう手に負えないからアンタに任せた」と、教育担当を命ぜられてしまった。
と、いうことで、「ふりかえり」を活用して、息子の学力アップに取り組むことにした。



定石に従い、「ゴール設定」から始める。

最初、勉強の動機付けを、「進学するため」に設定しようと考えていた。
「進学か就職かまだ決められない」の一辺倒。これではゴールが設定できない。

そこで、
「進学、就職、どちらに進むにしても学力が必要。3教科平均80点を目標にしよう」
と、点数というゴールを設定した。

息子にとって「3教科平均80点」など、今まで一度も取ったことのない高得点。相当レベルの高い目標ではある。しかし、それくらい勉強しないと、高校進学など夢のまた夢。本人に「がんばらなければ」と思わせるためにも、このゴールを設定することにして、合意した。



続いて、日々の取り組み(ToDo)を設定。
3教科平均80点取るために、毎日できる事を設定させ、合意する。

ここで重要なのは、下記4点。ToDoを実施することで課題を見つけ、「ふりかえり」で改善していくのである。

 1.ToDoは、本人に考えさせること


 2.その内容を否定してはならない


 3.ゴールと無関係なToDoは、本人に「ゴールに近づけるか?」と、確認すること


 4.絶対実行できるToDoかどうか確認し、「絶対できる!」と断言したものだけ実施すること

息子から挙がったToDoは、「教科書1ページを読む」とか、「問題集を1/2ページやる」とか、5~10分で終わるくらい簡単なもの。
「そんな量で平均80点なんか無理!」と言いそうになるのをグッと堪えて、その内容に合意。
ただし、「絶対毎日実施すること」を約束する。

実施したかどうか確認するために、チェックリストを作成。ちょっと小細工して、チェック欄を5教科分作成。
「3教科は必須。残り2教科は、やってもやらなくても良い」と言って息子に渡した。



次の日曜日、3教科のテストを実施した。
ここで、嬉しいことがあった。
「お父さん、5教科勉強したから、5教科テストして」と!!
本人も、多少は自覚いているのであろう。こんなに嬉しいことは無い。

というわけで、5教科分のテストを実施した。テスト内容は至ってシンプル。

1.本人が勉強した所を聞く


2.ストップウォッチを5分に設定し、テスト開始。


3.5分以内に、出題内容を考え、出題する


4.1~3を、5教科分繰り返す。

5分間で、試験問題の作成と、回答を同時に行う。学習範囲を確実にカバーしつつ、短時間で手間の掛からない方法である。こんな簡単な方法でも、各教科の出題数と正解数をトラッキングする事で、学習成果は十分把握できる。
結果は、得意な数学を除き、ほぼ壊滅状態であった。

毎日の学習とテスト結果について、ふりかえりを実施。いくつかのTryを挙げ、それを実施することに合意した。



テスト後、「この勉強方法に名前を付けよう!」と提案した所、「じゃ、マイベン(My勉)」との答え。
今後、この手法を「My勉」と呼ぶことにする。(笑)

2010年12月4日土曜日

「アジャイル インスペクション ワークショップ in 関西」に参加。

12月3日、XPJUG関西主催のイベント「アジャイル インスペクション ワークショップin関西」に参加した。

司会はソニー株式会社永田敦さん。

正直、インスペクションという言葉は知っていたが、正確な意味は理解できていなかった。「インスペクション」がどういうものであるか、アジャイルインスペクションがどの様な方法なのかを知るために、イベントへの参加を決意した。

ちなみに、インスペクションについては以下wikiの引用を参照頂きたい。

インスペクションとは、ソフトウェア開発プロジェクトで作成された成果物(仕様書やプログラムなど)を、実際に動作させることなく人間の目で見て検証する作業を言う。

様々な会社や団体で言葉は違うものであるが、僕の場合、上記の行為を「レビュー」と呼んでいた。

「人間の目で検証する作業」を有意に実行するためには、時間がかかる。時間を掛けずに実行したととしても、無意味にしかならない。

「アジャイルインスペクション」とは、時間の掛かるインスペクションを、短時間で効率的かつ効果的に実践するための手法である。簡単にまとめると、下記内容となる。


1.レビュー対象物作成期間中、一定期間でレビューする。
2.レビューは、下記レビュープロセスを繰り返し実行する。
 2.1.サンプリング
 2.2.インスペクション
    a)1枚15分ペースで実施
    b)5つの観点 「曖昧」「不明確」「矛盾」「設計要素」「重要な欠陥」
 2.3.評価 → 欠陥の種類と数を集計し、合否判定する
 2.4.ロギング
 2.5.修正

注目すべきは、「すべての成果物をレビューしない」と宣言している点。成果物の中のいくつかをサンプリングし、濃密にインスペクションを実施する。最初は問題だらけでも、指摘結果を開発チームへフィードバックすることで、段々指摘件数が減るという。

これは、「小さく繰り返して開発」を基本とするアジャイル開発プロセスにとても類似している。

僕は今まで、ここまでシンプルで効果的な「レビューの観点」にお目にかかった事がない。素晴らしいレビュープロセスとレビューの観点を知ることができ、非常に有意義な内容であった。

2010年11月28日日曜日

ニュースサイトを立ち上げた。

最近、「アジャイル」関連の情報が活発に発信されるようになり、とても嬉しい状況になりつつある。

そんな中、アジャイル系の情報をまとめたサイトが無いなぁと思い、一念発起して作ってみました。

■アジャイル ニュース フラッシュ









このサイトの製作に、「ZuQ9->Nn To 辛周(ズキューンとからまわり)」の中の人の絶大な強力を頂きました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

気がついた情報をどんどんアップしていきたいと思います。

2010年11月2日火曜日

アジャイル検定

先日参加したAgileTourOsaka2010にて配布されていたチラシに、「アジャイル検定」という言葉が書かれていたので、挑戦してみた。

アジャイル検定試験

設問は、XPに寄った問題が多く出題されていた。その他、「アジャイル開発宣言」に関する問題も含まれていた。アジャイル開発を熟知していれば、合格はそんなに難しく無いように感じた。

得点は83点。100点取る自信はあったのだが、少々残念。どの問題を間違えたのだろうか。

合格すると、認定証が送られてくるので、腕試しに挑戦してみてはいかがだろうか。

2010年11月1日月曜日

AgileTourOsaka2010無事終了

2010/10/30、「AgileTourOsaka2010」が開催された。

本イベントにご参加頂いた、登壇者、参加者、スタッフの皆様、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

「AgileTour」とは、世界規模で開催されるアジャイル系イベントで、今年で3周年を迎える。
日本は、今年初開催となる。
今回、ありがたい事に、この記念すべき一大イベントにスタッフとして参加することができた。

開催当日、台風が大阪に再接近することが判明し、中止か開催かでスタッフ間で意見が分かれたが、フタを開けてみると、台風どころか雨すら降っておらず、スタッフ全員で安堵の溜息をついた。

当日の模様は、こちらに詳細が記載されている。



■満員御礼!
開催日の約1ヶ月前から定員枠100名で参加募集を開始した所、わずか3週間で満員御礼となった。しかも、キャンセル待ちの問い合わせも多数頂き、開催前日までキャンセル待ちの対応に追われる程人気の高いイベントとなった。



■スタッフ視点から観た「AgileTourOsaka2010」
「AgileTour」名に恥じず、「アジャイル」に対する一家言を持つ方々をスピーカー陣を向かえ、素晴らしいイベントになったと自負している。また、参加率も80%を超えており、大盛況となった。

そして、最も特筆すべき点は、「イベントといえば東京」というIT系の常識を覆し、関西で初めて「AgileTour」に参加したという点。

それを強く感じたのは、「特定の発表のみ聞いて帰る参加者が居た」事。
地方から東京へ参加する事は、交通費や移動時間に拘束され、とても敷居が高いものになってしまう。しかし、電車で30分~1時間圏内であれば、敷居がグッと下がり、一部だけでも参加が可能になる。地元民にとっては、非常にありがたいことである。

「これから仕事なんです。」

そういって帰って行かれた方にとって大阪での開催は、有意義であったに違いない、と確信している。


■時代がやっと追いついた
近年、「アジャイル2.0」というキーワードをwebや書籍で目にするようになった。

日本で第1次アジャイルブームが巻き起こったのは、2000年頃。今から10年ほど前になる。
当時は、アジャイルの勘違い(ドキュメントは書かない、ペアプロは工数が2倍かかる、等々)により、多くのプロジェクトが失敗したらしく、一向に流行しなかったと伝え聞く。それが今ではIBM、マイクロソフト、東芝などの大手企業がこぞって「アジャイル」というキーワードを持ち出し始めた。これは、「時代が追いついてきた」と言えるのではないだろうか。

僕は、日本における「アジャイル2.0」のきっかけは、上記の大企業の宣伝効果よりも、コミュニティやアジャイル先駆者達が、書籍、セミナー、ワークショップ、ブログ、メーリングリスト、果ては飲み会の席上で、根気強く草の根活動を継続実施し続けてきた結果であると確信している。

僕自身、アジャイルには、開発者を魅了して止まない魅力があることを知っていて、それがようやく世間に広まってきたのではないか、と想像している。



■真の「アジャイル2.0」とは?
イベントを通じて痛感した事は、「まだまだ新しい人が少ない」という事。

あきぴーさんを除く登壇者の方すべて、2000年頃に日本でアジャイルがブームとなった時期に活躍されていた方々である。


僕は、次世代の方々が、もっと表舞台に出て活躍されてこそ、真の「アジャイル2.0の到来」といえると考えている。


今、日本では「アジャイル2.0」というキーワードが流行している様であるが、一時的なブームで終わってしまう気がしてならない。

「単体テストはTDD、ピアレビューはペアプログラミング、開発スタイルは繰り返し型 であれば、アジャイルだ」と勘違いされてしまわないかと懸念している。

「アジャイル開発宣言」の意味が腑に落ち、その根底を理解し、世に発信する人々が続々と出現してきた時が、真の「アジャイル2.0」になるような気がしてならない。



■次の10年へ向けて
真の「アジャイル開発手法」が定着し、一般的な開発手法の一つとなった時、どんな未来が待っているのだろうか。その時、「ポスト・アジャイル」となるような、画期的プロセスが生まれているのだろうか。

次の10年は、アジャイル開発手法を超える新しい開発プロセスが必要となるはずである。それの手法を日本が発信できれば、こんなに素晴らしいことはない。

来るべき次の10年に向けて、「アジャイル」を超えた開発手法を空想するのも、楽しいのではないだろうか。

2010年10月31日日曜日

PFP関西ワークショップ#24に参加。

昨日、PFP関西ワークショップ#24 「Scrumからみたプロジェクトファシリテーション ~どうつながって、どう活用するの?」に参加した。


「すくすくスクラム」で有名な 江端さん(ebackyさん)がスペシャルゲストでいらっしゃるとの事。無料でスクラムの体験ができるとあって、これを外す訳にはいかない。しかし、諸事情で大遅刻をしてしまい、グループワーク途中から参加する形となってしまった。




■グループワーク
前半は、アジャタボールの説明 兼 体験。
後半は、ebackyさん主導の元、スクラムの触り部分を体験。


グループワークは、人数の関係上、僕と後輩の二人で実施することとなった。二人だけということで、後輩にスクラムをじっくり伝える良い機会になった。


2分というタイムボックスで与えられた課題をこなし、自然にスクラムのプラクティスを参加者に実践させる様は、まさにプロの領域である。


ebackyさんの講義内容は、いつも参加者に疑問を投げかける。
今回も、たくさんの疑問を参加者に投げかけられた。
この問いをどう判断し、どう行動するか。それはすべて参加者にゆだねられている。


■ワークショップ終了
グループワークは非常に活発で、終始笑い声に溢れていた。
参加者の皆さんが、有意義な時間を過ごせた証拠である。

途中参加ではあったが、楽しくかつ有意義な時間を過ごすことができた。




■最後に

次回ワークショップは、25回と切り番となる。
きっと、なにか大きなイベントを企画するはずである。
いまから楽しみで仕方がない。

2010年9月4日土曜日

PFP関西ワークショップ#23に参加。

昨日、PFP関西ワークショップ#23「円滑なコミュニケーションの為にできること、みんなで考えよう!」に参加した。


■事例発表
会社の後輩に事例発表をして頂くのが最大の狙い。
実は、今年の2月、今の会社で部署移動があり、そこで出会った二人の悩める後輩にKPTを実践した経緯があり、その集大成として発表してもらおうと考えていた。
社内で1度リハーサルを行っただけなのに、スラスラと発表する後輩を、とても頼もしく感じた。


発表時間が1人5分しかなく、肝心のKTPで実施した内容を発表することができず、参加者からKPTについて質問攻めに遭っていた。しかし、参加者から質問を頂くということは、参加者の興味を惹きつけたからだと言える。そういう意味では大成功であった。


■グループワーク
今回、初めて「アジャタ」を体験した。
印象は、ワールドカフェ+KJ法+マイドマップ という表現が近い。
1つの大きな模造紙に、絵と文章を各自が書き込み(アジャタボール)、最後に結論を中央に書き込む(アンカーボール)。


絵と文字を使う事で脳を刺激して活性化させ、他のメンバーからのアイディアで更に脳を活性化する。脳の活性化と、発散&収束がセットになった秀逸な手法であると言える。


メイン司会を勤めて頂いた北野さん。初めてとは思えないくらい堂々とされていたのが印象的だった。


アイスブレイク無しでワークショップを実施したのだが、参加者同士が仲良くワークしていたのが良かった。でもやっぱり、アイスブレイクが有った方がPFらしいとも感じた。


■ワークショップ終了
いつも常連5割/初参加5割 くらいの割合なのだが、今回初参加の方が7割くらい居た。更に、参加者総数が20名を超え、大人数であった。これは、場所/時間/主題の3つが多くのニーズにマッチしたからなのではないかと推測している。


最後の集合写真で、参加者の緊張を解すため、即興で考えたアイスブレイクを行使してみた。上手くできただろうか。


■懇親会
ふと思い立って、懇親会参加者にマインドマップで一言づつ感想を書いて頂いた。
たくさんのコメントを頂いたが、寄せ書きの方が良かったかもしれないと、少し反省。次回は色紙を持参しようかと思った。


■最後に
参加された皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました。