「XP祭り関西2010」が無事終了した。
今回のテーマは「アジャイルマインドの育て方」となっており,ご登壇頂いた皆さん,アジャイルマインドについて,熱く×100語っていた。
特にpapandaさんの熱さには驚かされた。
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基調講演で「XPと受託開発はマッチしない」というお話しがあった。
曰く,「品質よりスピード」,「シンプルより多機能」,「(契約の関係で)複数回リリースより1回リリース」という,XPと異なる価値を重視しているためである,と。
「XPはお客様と協調し,良い製品を作るための手法だ」と言われて久しいが,(少なくとも)日本ではXPの価値がお客様の満足度に貢献できていない様に感じる。
お客様にとって,開発手法は重要ではない。「XPは素晴らしい」と言っても,お客様の満足が得られなければそれは技術者の自己満足でしかない。
イベント終了後,知人とそんな話をしていると,ふとアイディアが浮かんだ。
「受託開発者で,お客様が満足するプラクティスを開発する」
ケント・ベックが教えてくれた「プラクティス」を実践するという事は,「守破離」で言う『守』の段階である。だから,受託開発に最適化したプラクティスを開発(『破』)し,成功(『離』)を目指さなければ単なる開発者の自己満足で終わってしまう。
そして,一番重要なのは「XPとは変わる事」だという事。
XPの本質は「ソフトウェア開発において正しい事を最大限に実行する事」であると考えている。その考えに基き,価値と原則とプラクティスが策定されたはずであるが,「価値・原則・プラクティス」は,プロジェクトや前提条件によって変化するのではないだろうか。
ならば,「日本の受託開発」という前提条件を満たす「価値・原則・プラクティス」を考えればよいのではないか。
一つ言える事は,「現状のソフト開発スピードでは,顧客満足が得られない」という事。
ハードウェアスペックの向上によりコンパイル時間は短縮された。次の10年ではソフト開発の時間短縮が実現されるだろう。
その時,XPはどんな進化を遂げているのだろうか。
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