2013年10月14日月曜日

マイコンボードを購入。


生まれて初めてマイコンボード(STM32F4 Discovery) を購入。
マイコンは ARM 32-bit Coretex-M4  [STM32F407VGT] 。
早速開発環境を用意してみた。





「テスト駆動開発による組み込みプログラミングの集い@関西」という勉強会があり、そこでマイコンボードを使って色々試してみることになり、思い切って購入してみました。

開発環境は、有償/無償が幾つかあります。
しかし、無償環境はファームサイズサイズに制限があり、あまり大きなソフトをビルドできない仕様となっています。そこで、Eclipseを使って無償でフルサイズのファームを開発するといった試みがなされていて、幾つかのサイトで紹介されています。

初めは、それらのサイトを見ながら試行錯誤を繰り返したのですが「さっぱり分からん!」と、とっとと見切りを付けて、確実に動きそうなヤツで試すことにしました。

幾つかサイトを見回った中で多かったのが、「Eclipse+ Soyrcery CodeBench」と、「TrueSTUDIO_for_ARM_Lite」。で、色々試した所、「TrueSTUDIO_for_ARM_Lite」に落ち着いた。


ここでは、「TrueSTUDIO_for_ARM_Lite」を使って、メーカ提供のサンプルプログラムをビルドし、ファームを焼く込むまでの過程を解説する。


今回は、下記サイトを大いに参考にさせて頂いた。






<<手順>>

■ダウンロード

以下をダウンロードします。

(1) TrueSTUDIO for ARM Lite
    http://www.atollic.com/index.php/download/truestudio-for-arm

  こちらは、ビルドアプリ。Eclipseベースとなっています。
  チェックを入れて、「Free download」をクリック。インストーラーがダウンロードされる。
  ファイルサイズが大きいため、ダウンロードに時間が掛かります。



  インストール時、ユーザ情報の登録が必要です。
  詳細は下記URLに記載されていますので、参考にしてください。
  http://miqn.net/introduction/72.html

  ここでは「C:\Program Files」にインストールしたものとします。



(2) STM32L-Discovery firmware package

  こちらは、サンプルアプリのソースファイルとバイナリ一式です。
  「Download」をクリックします。
    こちらもファイルサイズが大きいので、ダウンロードに時間が掛かります。



  ダウンロード完了後、解凍して適当なフォルダに格納します。
  ここでは、「C:\STM32F401-Discovery_FW_V1.0.0」にコピーしたものとします。




■USBドライバーのインストール

PCとマイコンボードを接続し、通信するためにはUSBドライバーをインストールする必要があります。

(1) 「TrueSTUDIO for ARM Lite」の配下にあるインストーラを実行
  
  C:\
  └ Program Files
    └ TrueSTUDIO for ARM Lite 4.2.0
      └ Servers
        └ ST-LINK_gdbserver
          └ ST-Link_V2_USBdriver.exe  ← これを実行

(2) マイコンボードをPCに接続する

  マイコンを自動認識します。

(3) 「ソフトウェアを自動的にインストールする」を選択し、インストールする。

  これで、無事インストールできたはずです。



■「True STUDIO for ARM Lite」でデモアプリをビルドする

先ほどダウンロードした「STM32L-Discovery firmware package」を、「True STUDIO for ARM Lite」でビルドします。

なお、手順は「Getting started with software and firmware environments for the STM32F4DISCOVERY Kit」に記載されています。(ただし英語)

http://www.st.com/web/en/catalog/tools/FM116/SC959/SS1532/PF252419?s_searchtype=keyword

(1) ビルド用のワークスペースを作成します。
  ここでは、「C:\NewWorkspace」 とします。

(2) 「True STUDIO for ARM Lite」を起動します。


(3) デモアプリのプロジェクトをインポートします。

  ・ [File] > [Import] > Importダイヤログ表示、
  ・ [General] > [Existing Projects into Workspace] > [Next]
  ・ [Select Root Directory]で、下記を選択

  C:\STM32F401-Discovery_FW_V1.0.0
  └ Projects
    └ Demonstration
       └ TrueSTUDIO
            └ STM32F401C-DISCO << ココを選択

  ・ [Project] の [STM32F401C-DISCO・・・]にチェックを入れる

  ・ [Copy project into workspace] 及び [Add roject to working sest]にチェックを外し[Finish]

(4) ビルドします。

  下記が表示されれば成功。

  ------------------------------------------------------------
  Print size information
     text   data    bss    dec    hex filename
    19444    384   2932  22760   58e8 STM32F401C-DISCO.elf
  Print size information done
  Generate build reports done

  00:59:39 Build Finished (took 10s.907ms)
  ------------------------------------------------------------


■デバッグ

ここまでくれば、あと一息。
なお、デバッグ方法も「「Getting started with software and firmware environments for the STM32F4DISCOVERY Kit」に記載されています。(ただし英語)


(1) デバッグコンフィグレーションを作成します。

  ・ [Run] > [Debug configrations] > Debug configurationsダイヤログ表示

  ・ [Embedded C/C++ Application]をダブルクリック
   → デバッグコンフィグレーションが新たに生成されます。

  ・ [Debugger]タブの[Debug probe]を「ST-Link」にします。

  ・ [Debug]をクリックすると、デバッグが開始されます。

(2) 実行します。

  [Resume(F8)] をクリックすると、実行します。




ここまで来るのにほぼ半日費やしてしまいました。
次は、この環境を使って、TDDを実施して行きます。

2 件のコメント:

  1. True STUDIO for ARM Liteって、Windows 8には対応してないみたい、ですか?Win 8でトライされた方がいて、デバッガのコンフィギュレーション作成でjavaのruntime errorが出て「ん?!」という感じになったそうです。
    一応True Studioのサポートを調べてみたらWin 8はリストには無かったです。。

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