2010年1月23日土曜日

Agile2.0について思うこと。

「アジャイル」という言葉に、どの様な感想をお持ちだろうか。

10/1/14に、「AGILE2.0 〜 アジャイルなチームで何を提供する?」というタイトルのイベンが開催された。
http://kokucheese.com/event/index/1151/

ちょっと気になって「アジャル2.0」でググッてみると、実は2006年にも「アジャイル2.0」という言葉が登場する。

■アジャイル2.0ホームコミュニティ
■アジャイルな世界
■Agile, Orthodoxy and a Message From God

だからどうという訳ではないが。



最近、某IT系出版業界の方とお話した際、「最近、”アジャイル”というキーワードの本は、まったく売れなくなった」と聞いた。個人的には最近、アジャイル関係の書籍が多数出版され、読み手も飽きたのではないかと推測している。

話を戻そう。

私は、「アジャイル2.0」という言葉に大きな違和感を抱いている。
アジャイルを簡潔に表現すると「ソフトウェアを素早くしっかり作りましょう」という基本的理念の呼び名であり、この基本的理念は何も変わっていない(はずである)。

「ソフトウェア工学において迅速かつ適応的にソフトウェア開発を行う軽量な開発手法郡の総称である。」
-ウィキペディアからの引用-


「アジャイル開発手法」=「イテレーション型開発手法」と言われたり書かれたりしているが、実はそうではない。「ソフトウェアを素早くしっかり作る」ことが本質であり、「イテレーション型開発手法」はその実現手段の一つに過ぎない。アジャイル2.0で語られている多くは、実現方法やソフトウェアの品質保証、開発プロセスなど多岐に渡っているが、結局実現手段に関する話題が主体となってる。

「アジャイル開発」の本質は「ソフトウェアを素早くしっかり作りましょう」であり、「イテレーション開発」、「eXtream Programmming」、「スクラム」を実施することではない。この点を見誤ってしまうと、2000年に起こった「アジャイル開発手法の誤解によるプロジェクトの失敗」の再来が起きる。

2000年に「アジャイル開発手法」が日本に上陸した際、アジャイルの誤解による悲劇が起こったと聞く。下記の内容を本気で信じて開発しても、失敗することは明らかである。
・ドキュメントは書かなくても良い
・設計よりもプログラミングを重視する
etc,ect・・・・・・
「アジャイル2.0」、「TiDD」、「スクラム」など、それ単体で確かに価値のある方法であると言えるが、万能な方法ではないことを理解する必要がある。「それは本当に自分にとって有効なのか?」と、常に疑ってかかった方が良い。そうしなければ、アジャイルの誤解によるプロジェクトの失敗を招く結果となる。

他人の考えを鵜呑みするのは簡単だが、それでは失敗してしまう。だから、他人の意見が自分にとって有効か無効か考えて判断することが必要であると言える。

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